ご挨拶 障害者権利条約が国連で2006年12月13日に採択されてから6年が経過しました。すでに百か国を超える国が条約を批准し、障害者差別禁止法が世界の常識となろうとしている今日においても、わが国は未だ条約を批准しておらず、障害者差別禁止法制定の目途も立っていません。 そうした状況の下ではありますが、京都府においては「障害のある人の差別を禁止する条例(仮称)」の制定に向けた取り組みが着実に前進しています。障害者権利条約は「私たちのことを私たち抜きで決めないでください」と訴えているように、京都府においてはすべての障害者の声が条例に結実しようとしており、近々には条例制定に向けた中間の取りまとめがされようとしています。私たちが日ごろどのようなことで困難を強いられ、どのようなつらい思いをしているかを十分に踏まえた上で、府民全体が障害のある人を理解し、差別が人間をダメにすることを分かり合えることを目的として、一日も早く条例を制定することが必要です。 障害のある人が差別を受けることなく人間らしく生きることのできる京都府を実現するためには、条例の制定はゴールではなくスタートであることを改めて確認し合うことが必要です。 ともあれ条例の実現は私たちに勇気を与え、私たちが府民の一人として、人間として、主人公になれることの証です。最後まで団結を固め、油断することなく条例が制定されるまで頑張りましょう。 障害者権利条約の批准と完全実施をめざす京都実行委員会 実行委員長 竹下義樹 2013年2月 |